こんにちは。 高槻ウィズデンタルクリニック院長の貫野です。
このたび、日本歯周病学会の歯周病専門医試験に合格しました。
歯科医師として長年取り組んできた歯周病治療において
一つの大きな目標を達成することができ、大変うれしく思っています。
今回は、歯周病専門医とはどのような資格なのか
専門医試験に向けてどのような取り組みを行ってきたのか
そして今後の診療への思いについてお話ししたいと思います。

歯周病専門医とは?
歯周病は、日本人が歯を失う大きな原因の一つです。
初期には自覚症状が少なく、気づかないうちに進行し
歯を支える骨が失われてしまうこともあります。
歯周病専門医とは
歯周病の診断・治療・予防について高度な専門知識と豊富な臨床経験を有し
厳しい審査を経て認定される歯科医師の資格です。
専門医になるためには
所定の研修や臨床経験を積み
日本歯周病学会が定める症例審査や専門医試験に合格する必要があります。
さらに
日本歯周病学会での審査に合格した後
日本歯科専門医機構による承認を経て
正式に歯周病専門医として認定されます。
歯周病専門医は
全国の歯科医師の約1%程度とされており
限られた歯科医師のみが取得している資格です。
また、地域に目を向けると
正式な専門医認定後
高槻市・茨木市の両市を合わせても
歯周病専門医が在籍する歯科医院は当院を含めてわずか2医院となる見込みです。
歯周病は多くの方が抱える身近な病気ですが
専門医資格を有する歯科医師は決して多くありません。
今回の専門医試験への挑戦も、より高度な知識と技術を身につけ
地域の患者さんに質の高い歯周病治療を提供したいという思いからでした。
専門医試験への道のり
今回の専門医試験では
これまで自分が治療を担当してきた中等度以上の歯周病患者さん10症例について
詳細な治療記録をまとめた書類審査がありました。
それぞれの症例について
初診時の状態から診断、治療計画、実際の治療内容、治療後の経過までを整理し
提出する必要があります。
その中には、歯周病によって失われた組織の再生を目指す
「歯周組織再生療法」などを行った症例も含まれています。
単に治療結果が良ければよいというわけではありません。
なぜその診断に至ったのか。
なぜその治療方法を選択したのか。
治療後の状態をどのように評価し、長期的に維持していくのか。
一つひとつの症例について、科学的根拠に基づいた診断と治療が求められます。
さらに試験では症例に関する口頭試問も行われ
歯周病学に関する知識だけでなく、実際の臨床での判断力も問われます。
日々の診療を続けながら
症例の整理や文献の確認、試験対策を進めることは決して簡単ではありませんでした。
しかし、これまで行ってきた治療を改めて振り返ることは
自分自身の診療を見つめ直す非常に貴重な機会にもなりました。
今回の挑戦を通じて、これまで培ってきた知識や技術を再確認するとともに
今後さらに高めていくべき課題も見えてきたように感じています。
私が歯周病治療を大切にしている理由
私が日々の診療で最も大切にしていることの一つが、「できる限り天然歯を残すこと」です。
歯科医療は、インプラントや審美治療など、さまざまな分野で大きく進歩しています。
もちろん、失った歯を補う治療も重要です。
しかし、どれだけ歯科医療が進歩しても、ご自身の天然歯に勝るものはないと考えています。
そして、天然歯を長く守るために欠かせないのが歯周病治療です。
歯周病が進行して歯を支える骨が失われると、歯を残すことが難しくなる場合があります。
一方で、適切な診断と治療によって、進行した歯周病でも歯を保存できる可能性があります。
近年では歯周組織再生療法も進歩し
以前であれば保存が難しいと考えられていた歯に対しても
治療の選択肢が広がっています。
当院でも、歯周基本治療から歯周外科治療、歯周組織再生療法
そして治療後のメインテナンスまで、一貫した歯周病治療に取り組んでいます。
ただ悪い部分を治療するだけではなく、治療した歯を10年、20年と長く維持していくこと。
それが、私の目指す歯科医療です。
専門医試験の合格はゴールではなく、新たなスタート
今回の合格は、自分にとって大きな節目となりました。
しかし、資格試験に合格したからといって、すべての治療ができるようになるわけではありません。
歯周病治療の分野では、新しい治療方法や材料、研究成果が次々と報告されています。
これからも学会や研修会への参加、最新の論文からの学びを続け
日々の診療に還元していきたいと考えています。
また、歯周病治療は歯科医師一人で完結するものではありません。
患者さんご自身による毎日のセルフケア
歯科衛生士による専門的なケア
そして歯科医師による適切な診断と治療。
これらが一体となって、初めて長期的な歯の保存につながります。
今後もスタッフとともに、より質の高い歯周病治療を提供できる医院を目指していきます。
最後に
今回の専門医試験への挑戦を通じて
改めて歯周病治療の奥深さと、天然歯を守ることの大切さを実感しました。
当院のコンセプトである
Saving Teeth for Life.
「生涯にわたって、ご自身の歯を守るために」
これからも一人ひとりの患者さんと真摯に向き合い
歯を残す可能性を追求し続けていきたいと思います。
今後とも高槻ウィズデンタルクリニックをよろしくお願いいたします。
高槻ウィズデンタルクリニック
院長 貫野 寛